家政婦(夫)心得Our mind

プロフェッショナルであるために

福住家政婦紹介所の創立時、昭和8年頃は母から子へ、子から孫へと日常の味噌汁から正月のおせちや煮物にいたるまで、「家の味」が守られ引き継がれておりました。そのような家事一般の仕事(料理、掃除、洗濯、アイロン、繕い物、和裁)を「臨時のお手伝いさん」としてご注文をいただき、お客様から「ご家庭専門の腕の良い家政婦さんが大勢登録している家政婦会がある」という評判を頂戴し今日まで参りました。

「お手伝いさん」と「家政婦さん」の違いをお話し致します。
「お手伝いさん」は行儀見習というように、行儀作法や家事一切を住み込みで習う、一つの修行でした。それに対して「家政婦さん」は、ビジネスライクに御依頼頂けます。そのため、お給料も高額になります。

「ご家庭に入らせて頂く」のですから、ご依頼者様側と家政婦さんとの間に信頼関係がなければ継続致しません。言葉遣いに注意することはもとより、ご家庭内へは必要以上に踏み込んではいけないという暗黙のルールがございます。第二次大戦後、戦争未亡人となられた方、離婚された方・・・皆が大変であった時代に一役かっていた家政婦紹介所は、エプロン一つあれば資本要らずで、誰でも働くことができました。
もちろん、現在も同じことです。大切なことは、お客様に対するきめ細かな心遣いと、仕事に対する向上心です。前置きはこのぐらいにしてプロとしての自覚を促す意味で「心得」を述べましょう。

プロとしての「心得」

  • 第一にお客様のご依頼内容をうかがい、細かく確実に打ち合わせをする。(メモをとること)
  • 通勤の場合は、規定時間の少なくとも15分前には伺って身仕度をして仕事に就く。
    基本的に食事時間も料金に含まれていますので、短時間で済ませて仕事にかかる。
  • 特に初回は「福住から参りました○○でございます」と申し上げます。挨拶は出勤退出時のみならず、心を込めてきちんとする。
  • 映画やテレビで放映されているような紹介所も、家政婦さんも作りごとであるということを自覚する。
  • 出入りの方々(職人さん等)やご近所の方々などとの、余計なおしゃべりは嫌われるもとである。
  • 勤務中は喫煙しない。
    頭髪はいつもきちっと束ね、衣服とともに清潔を旨とする。
  • 勤務中に使用するガス、電気(キッチン)、アイロンなどの電化製品の取扱には十分注意をする。
    私用電話はしない。
  • 言葉遣いは長期となっても馴れ合いのないようにする。
    お子様に対しても丁寧な対応をする。
  • 仕事に関して指示がない場合は、「何をいたしましょうか」とうかがってとりかかる。
  • 家具、カーペット、床、ガラス等の掃除・みがき方は、家庭ごとにそれぞれの仕方が異なる。
    特に料理の味付けに関しては各人の好みが違うため、ご主人様に十分うかがうようにする。
    食後には感想も確認する。
    自分の主義主張は謹む。
  • 買い物を依頼された場合、レシートを提出して残高を報告する。
  • 掃除機のコードをひっかけて骨董品を破損した例があるので、面倒でも掃除機を移動する折にはひきずらない。
  • お子様のいらっしゃるご家族は、火のあつかい、熱いもののあつかいには十分に注意する。
  • 器具の使い方がわからない場合は、必ずうかがってから使う。
  • 福住家政婦紹介所は、お子様のお世話をする際に家事はしないとさせて頂きます。
    お子様に事故やケガをさせてしまった場合、責任を負いかねるからです。
  • 給与計算に不慣れな方は、福住家政婦紹介所より説明を十二分に受けて下さい。
  • やむを得ないお休みや遅刻をする場合は、当日ではなく必ず前日迄にお客様に申し上げ、交替が必要な場合はお客様と相談の上、福住家政婦紹介所に速やかに御連絡下さい。
  • お客様に対しては感謝の気持ち「働かせていただいている」という自覚を持ってお仕事をなさって下さい。
    一人でも不誠実な人がいるという事になると、他の真面目な方達に迷惑がかかりますので、御気を付けください。
  • お客様とのトラブル、疑問に感じた事は自分勝手な判断をせず、速やかに福住家政婦紹介所へ報告・連絡・相談して下さい。